「集客が課題なんです」
美容室のオーナーや独立した美容師に話を聞くと、ほとんどの方がこう言います。でも、ひとくちに「集客の問題」と言っても、詰まっている場所はサロンによってまったく違います。
「そもそも存在を知られていない」のか。「知られてはいるけど予約されない」のか。「予約されたけど2回目が来ない」のか。
この3つは、それぞれ原因も対策も違います。風邪と骨折で処方する薬が違うのと同じです。まずは、自分のサロンがどこで詰まっているのか診断するところから始めましょう。
第1層:そもそも「存在を知られていない」
美容室は全国に25万軒以上あり、コンビニの約4倍と言われます。それだけ多いと、ただ営業しているだけでは見つけてもらえません。
特に独立直後やマンションの一室のプライベートサロンは、看板も通りがかりの集客もありません。「地域名+美容室」「地域名+カラー」でGoogle検索しても出てこないなら、そのサロンは探している人にとって存在しないのと同じです。
処方箋:まずは「検索で見つかる状態」を作る
Googleビジネスプロフィールに登録しているか。Instagramでスタイル写真を週に数回投稿しているか。ハッシュタグに「#地域名美容室」を入れているか。ホットペッパーに頼る前に、お金をかけずにできる土台が整っているか。「集客できない」と言うサロンの多くが、この第1層でつまずいています。
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第2層:知られてはいるけど「予約されない」
Googleにも出ている。Instagramもやっている。ホットペッパーにも載せている。でも予約が入らない。これは「信頼の壁」にぶつかっています。
初めての美容室に予約を入れるのは、お客様にとってハードルの高い行動です。「イメージと違う仕上がりになったら」「カウンセリングが合わなかったら」。こうした不安を超える信頼材料がないと、予約ボタンは押してもらえません。
スタイル写真が少ない。口コミがほとんどない。担当する美容師の顔や得意分野がわからない。これでは「ここにお願いしよう」とはなりません。
処方箋:「この人なら大丈夫」と思える材料を増やす
得意なスタイルの写真を蓄積する。お客様の許可を得て仕上がりを投稿する。Googleの口コミを1件でも増やす。スタッフの人柄や得意分野を発信する。
そしてもうひとつ、最も強い信頼材料は「友達の推薦」です。口コミ件数が少ないうちは、紹介経由で来てもらうのが最短ルート。紹介なら「友達が通っているから大丈夫」という信頼が最初からある状態で予約してもらえます。
第3層:来てくれたけど「2回目が来ない」
新規のお客様は来ている。でもリピートしない。これが最もダメージの大きいパターンです。
新規1人あたりの集客コストは、リピーター維持の5倍以上かかると言われます。せっかく集めた新規が1回で離脱するなら、穴の空いたバケツに水を注いでいるようなもの。ホットペッパーのクーポン経由で来たお客様は「次も安いクーポンのある別の店」に流れやすく、リピート率が伸びにくい傾向があります。
処方箋:帰宅後の「つながり」を切らさない
施術後にLINE公式アカウントを案内する。次回の目安時期(カラーなら4〜6週など)に合わせてリマインドを送る。担当者からのひとことを添える。
リピートしない原因の多くは「不満」ではなく「なんとなく忘れた」「なんとなく別の店のクーポンが目に入った」です。帰宅後もサロンとのつながりが続いていれば、「次もここで」という気持ちが保たれます。
3つの層を同時に改善する「紹介」という仕組み
ここまで3つの層を見てきましたが、実は「紹介」は3つすべてに効く施策です。
第1層(認知):友達が紹介すれば、検索で見つからなくても知ってもらえる。第2層(信頼):「友達が通っている」がそのまま信頼材料になる。第3層(リピート):紹介経由のお客様は「安さ」ではなく「信頼」で来ているので、通常料金でもリピートしやすい。
集客施策はいろいろありますが、1つの施策で3つの層すべてに効くものはそう多くありません。「客が来ない」の原因がどこにあるにせよ、紹介の仕組みを持っておくことは、あらゆるサロンにとってプラスに働きます。具体的な声かけやLINEの文面は、美容室の紹介文例集にそのまま使えるテンプレートをまとめています。
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AUTHOR
吉野有翔
FanLoop 代表
「広告に頼らない集客」をテーマに、紹介・口コミを仕組み化するツールFanLoopを開発・運営。配信者と店舗オーナーがファンの力で成長できる仕組みを追求している。