先に数字を出します。
美容室の新規客のリピート率(90日間)の全国平均は約30%。既存客は約70%です。
つまり、新規で来た10人のうち、90日以内にもう一度来てくれるのは3人だけ。7人はどこかに消えます。
ただ、この「30%」はあくまで平均。新規客の来店経路によって、リピート率はかなり変わります。
クーポンサイト経由の新規客が「リピートしにくい」理由
ホットペッパーなどのクーポンサイト経由の新規客は、平均よりもリピート率が低い傾向があると、複数の美容室経営データで指摘されています。
理由はシンプルで、来店の動機が「安さ」だからです。
「カット+カラー 初回40%OFF」に惹かれて来た人は、次にもっと安いクーポンを別の店で見つけたら、そっちに行きます。そもそもお店の「技術」や「雰囲気」を理由に来たわけではないので、2回目以降に通常料金を見て「高いな」と感じてしまう。
初回クーポンを安くしすぎると、クーポン目当ての新規客を集めてしまい、リピート率がさらに下がるという悪循環に入ります。1回目で来なくなるケースは「初回クーポンが目当て」だった可能性が高いと考えるサロン経営者も多いです。
紹介客はなぜリピートするのか
一方で、既存客からの紹介で来た新規客は、構造的にリピートしやすいです。
理由① すでに信頼がある状態で来店する
紹介客は「友達が通ってるサロン」という情報を持って来ます。ゼロから信頼を築く必要がない。初回の施術で「やっぱり友達が言ってた通りだ」と感じてもらえれば、2回目のハードルはぐっと下がります。
理由② 価格ではなく「人」で来ている
クーポン客が「安いから来た」のに対して、紹介客は「信頼する人が推したから来た」。来店動機が人間関係に紐づいているので、価格だけで他店に流れにくい。
理由③ サロンの雰囲気との相性がいい
紹介してくれた既存客と、紹介された新規客は、趣味や価値観が近いことが多い。つまり「こういう雰囲気のサロンが好き」という感覚が合いやすい。ミスマッチが起きにくいから、居心地がよくて続けやすい。
数字で見る「紹介客の価値」
仮に、こう試算してみましょう。
パターンA:クーポンサイトで月10人の新規客を集める
集客コスト:ホットペッパー掲載料(月3〜10万円)+ クーポン値引き
90日リピート率:20%(平均以下、クーポン依存の場合)
90日後に残る客数:2人
パターンB:紹介で月5人の新規客を集める
集客コスト:紹介特典(次回10%OFFなど)のみ
90日リピート率:50%(信頼ベースの来店)
90日後に残る客数:2.5人
新規の「数」はパターンAの方が多い。でも90日後に残っている客数はほぼ同じ。しかもパターンBの方が圧倒的にコストが低い。
さらに、紹介で来た客はまた別の友達を紹介してくれる可能性がある。紹介の連鎖が起きれば、広告費ゼロで新規が来続ける状態が作れます。
じゃあクーポンサイトは不要?
いえ、そこまでは言いません。
クーポンサイトは「認知を取る」という点では今でも強力です。特にオープン直後や、新規をとにかく増やしたいフェーズでは有効。
問題は、クーポンサイトだけに集客を依存している状態です。
クーポンで来た新規客を、しっかりリピートさせる仕組みがあるか? それとも、来ては消え、来ては消えを繰り返しているか?
もし後者なら、紹介という集客チャネルを一つ加えるだけで、状況はけっこう変わります。
まとめ
新規客のリピート率は来店経路で大きく変わる
クーポン経由は「安さ」で来るから、価格で離れやすい
紹介経由は「信頼」で来るから、価格以外の理由で続けやすい
紹介客は「数」より「質」。でもコスパで見ると最強の集客チャネル
リピート率を上げたいなら、新規の「数」だけじゃなく「質」に目を向けてみてください。
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