PQLとは、プロダクトの利用データから「有料転換の可能性が高い」と判定された見込み客のことです。
PQLは「Product Qualified Lead(プロダクトクオリファイドリード)」の略です。
従来のリード判定との違い:
MQL:マーケティング活動への反応で判定
SQL:営業との会話で判定
PQL:実際のプロダクト利用データで判定 ←これがPQL
例えば「無料トライアル中に主要機能を5回以上使った人」「7日連続でログインした人」はPQLの可能性が高いです。
MQL・SQL・PQLの違い
リードには3種類あります。それぞれの違いを理解しましょう。
MQL(Marketing Qualified Lead)
マーケティング活動で獲得され、営業にパスする基準を満たしたリードです。
判定基準の例:
ホワイトペーパーをダウンロードした
ウェビナーに参加した
問い合わせフォームを送信した
特徴: 「興味を示した人」だが、プロダクトを使ったわけではない
SQL(Sales Qualified Lead)
営業チームが直接会話し、購入の可能性が高いと判断したリードです。
判定基準(BANT):
Budget(予算)がある
Authority(決裁権)がある
Need(ニーズ)が明確
Timeline(時期)が決まっている
特徴: 営業による「人力判定」で精度は高いが、手間がかかる
PQL(Product Qualified Lead)
プロダクトの利用データに基づいて判定されたリードです。
判定基準の例:
無料トライアル中に主要機能を3回以上使用
7日間で5回以上ログイン
チームメンバーを2人以上招待
特徴: プロダクトの価値を実際に体験した人であり、有料転換率が高い
3つの比較
MQLは判定主体がマーケチーム、判定基準が行動(DL、登録)、自動化が可能で、有料転換率は1〜5%、主な用途はBtoBマーケです。SQLは判定主体が営業チーム、判定基準が会話(BANT)、自動化は困難で、有料転換率は10〜30%、主な用途はエンタープライズです。PQLは判定主体がデータ(自動)、判定基準が利用データ、自動化が可能で、有料転換率は20〜40%、主な用途はPLG/SaaSです。
なぜPQLが注目されるのか?
理由1:行動データは嘘をつかない
アンケートや自己申告と異なり、実際の利用行動は「本当の興味」を反映しています。
「使ってみたい」と言っている人より、「実際に使っている人」の方が有料転換率は高いのは当然です。
理由2:有料転換率が高い
PQLは、プロダクトの価値を体験した上で興味を持っています。そのため、MQL・SQLより有料転換率が高い傾向があります。
有料転換率の目安は、MQLが1〜5%、SQLが10〜30%、PQLが20〜40%です。
理由3:PLG時代の必須概念
PLG(プロダクト主導の成長)戦略を採用する企業にとって、PQLは最重要指標です。
Slack、Zoom、Notion、Dropboxなど、PLGで成功した企業はすべてPQLを活用しています。
PQLの判定基準を設定する
行動ベースの指標
行動ベースの指標としては、特定機能の利用(コア機能を3回以上使用)、ワークフロー完了(オンボーディングの80%を完了)、チーム招待(他のメンバーを2人以上招待)、連携設定(外部ツールとの連携を設定)、データ出力(エクスポート機能を使用)などがあります。
利用頻度・深度の指標
利用頻度・深度の指標としては、ログイン頻度(過去7日間で5回以上ログイン)、アクティブ日数(過去30日間で10日以上アクティブ)、セッション時間(1セッション10分以上)、利用機能数(5種類以上の機能を使用)などがあります。
有名サービスのPQL基準(推定)
Slack:
チームメンバー5人以上
2,000メッセージ以上を送信
アプリ連携を2つ以上設定
Dropbox:
容量の80%以上を使用
共有リンクを10回以上作成
モバイルアプリをインストール
Notion:
ページを20個以上作成
データベースを3個以上作成
チームワークスペースを作成
PQLを活用した営業・マーケティング
PQLへのアプローチ方法
PQLと判定されたユーザーへのアプローチ例:
1. 自動メール
「〇〇機能をご活用いただいてますね!さらに〇〇できる有料プランはいかがですか?」
2. カスタマーサクセスからの連絡
「お使いいただきありがとうございます。ご不明点があればお気軽にどうぞ」
3. 限定オファー
「今なら有料プランが初月50%OFF」
ポイント: 押し売りではなく、価値を伝えるコミュニケーションを。
自動化ツール
PQLの判定と対応は、ツールで自動化できます。Intercomはプロダクト内メッセージング、HubSpotはCRM・マーケ自動化、Amplitudeはプロダクト分析、Mixpanelはユーザー行動分析に活用できます。
クリエイターにとってのPQL
ファンの「熱量」をデータで測る
PQLの考え方は、クリエイターのファン運営にも応用できます。
クリエイターにとってのPQL:
「無料ファン」の中から「有料メンバーシップに転換する可能性が高いファン」を特定すること
つまり、ファンの熱量をデータで測定し、熱心なファンに有料プランを提案するという考え方です。
クリエイター向けPQL基準の例
YouTuberの場合:
過去30日で動画を10本以上視聴
コメントを3回以上投稿
SNSでシェアした経験あり
ライブ配信に3回以上参加
配信者の場合:
過去30日で配信を10回以上視聴
チャットで50回以上発言
投げ銭を送ったことがある
Discordサーバーに参加している
紹介プログラムとの関係
PQL基準を満たしたファン(熱心なファン)は、紹介活動も活発に行う傾向があります。
つまりPQLは:
有料転換のターゲット
紹介プログラムの候補
という二重の価値を持ちます。
FanLoopを使えば、ファンの行動データからPQLを特定し、紹介プログラムへの参加を促すことができます。
よくある質問(FAQ)
Q. PQLとMQLはどちらが重要?
PLG(プロダクト主導)企業ならPQL、SLG(営業主導)企業ならMQLが重要です。
クリエイターの場合、プロダクト=コンテンツなので、PQL的な考え方が適しています。
Q. PQL基準はどう決める?
過去の有料転換者の行動パターンを分析して決めます。
「有料会員になった人は、その前にどんな行動をしていたか?」を調べ、共通パターンをPQL基準にします。
Q. PQLは何人くらい必要?
ビジネス規模によりますが、PQLから有料転換率が20〜40%とすると、目標有料会員100人なら必要なPQL数は250〜500人、目標有料会員500人なら1,250〜2,500人、目標有料会員1,000人なら2,500〜5,000人が必要です。
まとめ
PQLとは、プロダクトの利用データから「有料転換の可能性が高い」と判定された見込み客です。
MQL・SQL・PQLの違い:
MQLはマーケ反応で判定され転換率は1〜5%、SQLは営業会話で判定され転換率は10〜30%、PQLは利用データで判定され転換率は20〜40%です。
クリエイターへの応用:
ファンの熱量をデータで測定し、熱心なファンを特定する
FanLoopを使えば、ファンの行動データを分析し、PQLを特定して紹介プログラムへの参加を促すことができます。
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